まったくの素人から、文章で稼いだお金だけで一年半生き延びてみた感想②。
前回の続きもの。
前回書いた、「自分はコツコツした作業好きだから、ちょっとやってみようかな」と思った人へ、アドバイスというか、思いとどまれよというか。
前の記事で、僕はライターに必要な才能は以下の三つですよ、ということを書いた。
- 淡々し、かつ報われ無い作業が苦にならない才能
- 素早く情報を収集する才能
- コミュニケーション能力
「ライター」と言っても色々種類があるので、全ての文筆家に当てはまる訳ではないと思う。ここで対象にするのは、「一文字○円」みたいな感じで出来高でお給料が決まる人たちだ。それも、自分で書きたい内容が選べる訳ではない、僕のような底辺も底辺の売文屋。
これから何回かに分けて、上記三つの内容の説明、というか僕の実体験――主に苦労した事についてお話ししようと思う。
今回は、『淡々し、かつ報われ無い作業が苦にならない才能』について。
WEBライターの仕事は淡々としている
どんな仕事でも起伏はあるものだと思う。
僕が以前やっていた、結婚式場のバイトは分かりやすく盛り上がりがあった。披露宴が上手く進めば、笑いあり涙ありで人ごとではあるが、少しだけ幸せになれたりした。作業もテーブルのセッティング、席への案内、料理の給仕、その他もろもろ。ひとことに結婚式場で働くと言っても色々な事をしなければならない。
失敗すれば怒られるし、上手く行けば(たまに)褒められた。
ライターには、そんなもの、ない。
調べて、書く。それだけだ。
最初のうちこそ、今まで知らなかった分野の情報を知るのが面白かったが、いちいち面白がって興味を持っていたらその分作業効率が落ちる=収入が減るので、情報収集も機械的になる。
失敗しても怒られない。受注先から黙って切られるだけだ。
WEBライターは報われない
僕がやっている仕事は報われることが無い。
いい文章を書いたからって誰から褒められる訳でもないし、書いた文章に自分の名前が出ることも無い。下手したら、自分以外の名前が表記されることだってある。
文章の書き方も、きっちり指定される。
やれこの単語を入れろだとか、やれパラグラフライティングを徹底しろだとか、語尾の変化を多くしろだとか。他の人に成りきって書く「ゴーストライティング」的な仕事は、つぼにはまれば楽だけど、どうしても合わない人のゴーストをやると全然筆が捗らなくなる。
たまに、「ブログを書くように自由に書いてくださいね☆」なんていう案件もあるが、そう言ったものは総じて単価が低い。
ぐちぐちと文章を連ねているけれど、僕自身は今の生活、結構気に入っています。
兎に角、時間に拘束されるのが嫌なので、自分で生活リズムを決められるのは気持ちがいい。
と言う訳で、在宅ライターの仕事は、「淡々とした作業が好きだから」という理由だけでオススメ出来るものではありませんが、淡々とした作業が出来ないと辛いです。
次回は、在宅のWEBライターにとってどれだけ「効率」が大切かというお話をしたいと思います。